ペットショップの求人をどのように探すのか、給料はどれくらいかを解説しています。
またペットショップの概要や仕事内容についても併せて紹介しています。
ペットショップとは

ペットショップとは、ペットやペット関連商品の販売、ペットの飼育に関するアドバイスなどを行っているお店です。
以前は家族経営の小規模なペットショップが多くありましたが、現在は全国規模でチェーン展開するペットショップなど、大型の店舗が主流になってきています。
路面店だけでなく、ショッピングモールやホームセンター内に出店し、買い物のついでに気軽に立ち寄れる店舗も増えています。
またペットショップの種類も多様化しており、トリミングやペットホテルサービスをしていたり、動物病院を併設した総合ペット専門店であったりとさまざまです。
取り扱う動物の種類は、犬・猫がメインの店舗から、爬虫類や昆虫まで揃えている店舗まで幅広くあります。
なおペットショップについては下記のページでも詳しく解説しています。
併せて読んでいただくと、理解が深まるかもしれません。

ペットショップではペットや関連商品を販売したり、飼育のアドバイスもしています。また店舗ごとに扱うサービス内容も異なり、規模もさまざまです。
ペットショップ店員の仕事内容
ここではペットショップ店員の仕事内容を、正社員・パート・店長に分けて解説していきます。
正社員の仕事内容

ペットショップ正社員の仕事には主に以下のものがあります。
- ペットの健康管理
- ペットの入荷スケジュール管理
- 商品の在庫管理
- 商品の発注
- 伝票の整理
- 閉店後の売上集計
- 営業日報の作成
- パートの新人教育
- 接客
- クレーム対応
このように、ペットショップの正社員は接客の他に多くの事務作業があります。
ペットの健康管理では、パートやアルバイトからの報告を受け、必要があれば動物病院受診を判断します。
また商品の売れ行きやお客様からの要望などから商品の仕入れをし、販売促進のための売り場づくりを指示することも仕事のひとつです。
さらにパートやアルバイトでの対応が難しいお客様や、クレーム対応も正社員の仕事です。
パート・アルバイトの仕事内容

パート・アルバイトの仕事内容は、販売されているペットに関する仕事と、店舗に関する仕事があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ペットに関する仕事
まずペットに関する仕事をあげていきます。
- 健康チェック
- ケージ清掃
- エサの準備や給餌
- ブラッシングや爪切りなどの手入れ
ひとつ目の健康チェックは最も重要な仕事です。
まずペットの便・尿の量や色、形などを観察し、普段と違うことはないかを確認します。
さらに元気はあるかや、エサをあげた時の食いつき具合、目の輝きなどを見て、具合が悪そうではないかをよくチェックし、何か気づくことがあればすぐに正社員に報告しなければなりません。
ケージ清掃では、お客様が汚れや臭いを気にすることがないよう気を配ります。
例えば消毒薬で丸洗いしたり、清潔なベッドに交換したりします。
エサの準備は、犬・猫などの動物種でエサが違うのはもちろん、1頭ごとにエサを計量して分け、月齢によってはふやかして食べやすくしてあげたり、皮膚の弱い子・お腹の弱い子などによりフードの種類を変えたりと気を遣う仕事です。
ブラッシング・爪切りは、お客様の目に留まるようキレイな状態でいることや、お客様が抱っこした時に傷つかないようこまめに行います。
店舗に関する仕事

店舗に関する仕事内容には以下の項目が挙げられます。
- 接客
- レジ打ち
- 店内清掃
- 商品棚の補充
- 販売促進のPOP制作
接客では、ペットを探しに来店したお客様が希望する動物種・品種を聞きます。
もし店頭に並んでいない場合は他の店舗にいるかを確認します。
また、お客様の飼育環境も聞き、成長した時の体格や品種・個体ごとの性格を加味しておすすめのペットを紹介することもあります。
そのほかにもペットを購入されたお客様の相談を受けるのも大切な仕事です。
さらに店内はこまめな清掃を心がけなければいけません。
というのも臭いや汚れがあると不衛生な印象を与え、ペットショップへの不信感につながるので、常に清潔に保つようにする必要があるからです。
販売促進のPOP作りでは、新商品や販売に力を入れたい商品にPOPをつけ、お客様の目に留まるように工夫します。
例えばペットのお世話グッズやおやつなどは、店舗内のペットに実際に使用し、使用感の感想を入れると説得力が出るのでおすすめです。
ペットショップ店長の仕事内容

正社員やパート・アルバイトをまとめる店長には、以下のような仕事があります。
- 売上管理
- スタッフの教育
- スタッフのシフト割く瀬尾
- パートやアルバイトの面接
- 店長会議やエリアマネージャーとの打ち合わせ
- 勉強会や講習への参加
- 他店への出張
- 商品の販売促進
- 接客
上記のように、店長になると店舗運営に関する仕事がメインになります。
他にもスタッフの教育や店舗の衛生状態を把握することが挙げられます。
また出張などで店舗にいない時は正社員にお店を任せることになります。
なお下記の記事でもペットショップの仕事内容について詳細に説明しています。
併せて読んでいただくと理解が深まるかもしれません。

ペットショップでは正社員、パート・アルバイト、店長でそれぞれ担当する仕事内容が異なります。正社員は売り場と事務作業を平行して行い、パート・アルバイトは接客をしながら、ペットのお世話全般や店舗をきれいに保つよう心がけます。店長は店舗の運営全般に責任を持ち、正社員とパート・アルバイトをまとめ皆が気持ちよく働けるように調整します。それぞれが持ち場の仕事に責任を持ち、協力し合いながら働いています。
ペットショップ店員の給料
ここではペットショップ店員の給料を、正社員・パートやアルバイト・店長に分けて解説していきます。
正社員の給料

令和3年賃金構造基本統計調査によると、ペットショップ正社員の平均年収は354.8万円でした。
さらに国税庁の令和2年分民間給与実態統計調査によると、日本全国の平均年収は433万円となっており、正社員の給料は平均よりも低いことがわかります。
ペットショップの給料には地域による差が大きく、厚生労働省jobtagによると、都市部では高めで、地方では低い給料になっています。
そこで平均年収を地方別に下の表にまとめてみました。
平均年収 | |
北海道 | 320.7万円 |
東北地方 | 307.3万円 |
関東地方 | 368.2万円 |
北陸地方 | 323.1万円 |
甲信越地方 | 325.0万円 |
東海地方 | 343.4万円 |
近畿地方 | 356.7万円 |
四国地方 | 312.9万円 |
中国地方 | 314.1万円 |
九州地方 | 304.5万円 |
全国 | 327.6万円 |
上表のように、ペットショップ正社員の給料は地域によって給料には差が大きく、平均年収がいちばん高い関東地方といちばん低い九州地方では約64万円もの開きがあります。
とはいえ初任給は15〜18万円程度が平均で、そこから社会保険料や所得税を引かれ、手取り12万円ほどになる場合もあります。
また継続年数やスキルによって給料は上がっていきます。
しかしペットショップ業界はあまり給料の上げ幅がなく、初任給から10万円程度の上乗せにとどまるケースが多いようです。
パート・アルバイトの給料

ペットショップのパートやアルバイトの平均時給は約1,000円です。
これは他の職種のパートやアルバイトと比べてもそれほど違いはありません。
地域によっては正社員として働くよりも、パート・アルバイトで長時間働くほうが給料を多くできることもあるようです。
ペットショップ店長の給料

ペットショップ店長の給料は、正社員の給料の他に店長手当が出ます。
店舗により金額は異なりますが、店長手当ては大体数万円程度が相場のようです。
また一般的にペットショップ業界はボーナスが出ないことが多いのですが、店長になるとボーナスが出る店舗が多いようです。
ペットショップ店員の給料は、正社員や店長は地域や店の規模により差があるものの、日本人の平均的な給料より低い水準にとどまっています。一方、パート・アルバイトの場合は、大体平均的な時給であることが多いようです。
ペットショップ店員の求人の応募方法
ここではペットショップ店員になるにはどのような方法があるのか、正社員、パート・アルバイト、店長それぞれの応募方法を解説していきます。
正社員の求人の応募方法

ペットショップ正社員は、求人サイトや公式HPのフォームから応募できます。
さらに、仕事内容や会社の雰囲気がわかるような会社説明動画のある会社もあります。
給料は勿論、年間休日数など店舗によって差があるので、よく確認して応募しましょう。
また資格に関してはペットショップ正社員になるために必須ではありません。
ただ動物系の専門学校を卒業していたりトリマー資格があると有利です。
パート・アルバイトの求人の応募方法

ペットショップのパート・アルバイトの求人は、求人サイトがメインになります。
ただ一般的には高校卒業以上が応募条件の店舗が多いようです。
ペットショップ正社員と同様、特に必須の資格は必要ありません。
しかし動物関連の業務経験者や動物関連資格の保有者は採用されやすいです。
また他の職種でも接客業を経験していると優遇される傾向にあります。
それに加えて商品の入った段ボールを運んだり、大型犬を抱き上げたりと力仕事をする場面も多いので、体力に自信のある人が向いているでしょう。
ペットショップ店長の求人の応募方法

ペットショップ店長になるには、求人サイトやペットショップの公式HPから、店長候補の正社員を募集している店舗に応募します。
基本的には数年正社員として勤務してから店長に昇格するケースが多いようです。
またペットショップには、法律により店舗内に必ず一人「動物取扱責任者」をおくことが義務付けられているので、その資格を持っていると有利になります。
なお動物取扱責任者の申請には、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 獣医師免許取得
- 愛玩動物看護師資格取得
- 動物関連の大学や専門学校卒業及び第一種動物取扱業者での6ヶ月以上の実務経験
- 専門性を有する資格に合格及び第一種動物取扱業者での6ヶ月以上の実務経験
①・②は獣医大学や動物専門学校に通い国家試験に合格しなければならないので取得は容易ではありません。
また③・④にある実務経験とは、「常勤」の期間が6ヶ月(800時間以上)という意味なので、非常勤のパート・アルバイトでは認められていません。
このように動物取扱責任者の資格をとるには厳しい要件があり、誰でも簡単に取得できるものではありません。
そのため店長になる際は動物取扱責任者の資格があると強みになるでしょう。
ペットショップ店員になるには、求人サイトやペットショップのHPから応募するのが一般的です。仕事内容や福利厚生など、よく確認して応募するようにしましょう。
ペットショップ店員採用のおすすめ求人サイト
ここではペットショップ店員求人を探すのに便利なサイトをご紹介します。
正社員・ペットショップ店長採用のおすすめ求人サイト

求人サイトには多くのペット関連の仕事の求人が載っています。
特に、ペットショップ正社員または店長採用のおすすめ求人サイトは以下の3つです。
- アニマルジョブ
- ペット求人ナビ
- 求人ボックス
まずアニマルジョブは、ペット業界に特化したサイトで、正社員としての募集が多く占めている特徴があります。
また正社員募集の中には店長候補としての正社員募集も多くあるので、将来的に店長を目指したい方にもおすすめです。
ペット求人ナビも同様にペット業界に特化しており、条件を細かく指定して検索できるサイトです。
他方で求人ボックスは、ペット業界だけでなく幅広い職種の求人を載せているサイトですが、圧倒的な求人数を誇り、自分の求める求人を高い精度で検索できます。
パート・アルバイト採用のおすすめ求人サイト

パート・アルバイトのおすすめ求人サイトは以下の2つです。
- ペット求人ナビ
- Indeed
まず正社員や店長の求人でもおすすめしたペット求人ナビは、パート・アルバイトの求人も多く載っています。
その上ペット業界に絞って検索でき、多くの求人から選べるのでおすすめです。
一方でIndeedは様々な職種があり、そこからペット業界に絞って検索できます。
例えば駅からの距離や休日となる曜日など、細かく指定できる点がメリットです。
ペット業界に特化した求人サイトから、多くの求人数を誇るサイトまで、ペットショップの求人を載せているサイトは多くあります。正社員の求人が多いサイトや細かい条件を指定できるサイトなど、それぞれに特色があり、自分の希望にあったペットショップを探すのに役立つはずです。
まとめ

このようにペットショップ店員になるには求人サイトや公式HPから自分に希望に合った求人を探し応募する方法が一般的です。
確かに給料の水準が低かったり、体力仕事が多かったりとつらいこともあります。
しかし動物と新しい家族との縁を結ぶ、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。
投稿者プロフィール

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ペッツファースト株式会社の店舗にて4年間勤務した責任者を中心に運営。在職時店舗運営、ペットの販売、店内環境整備、ペットの健康管理なども含め、ペットショップ全体の管理を行った経験を持つ。
◆保有資格:動物取扱責任者
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