ペットホテルの料金の相場を動物ごとにまとめています。
またペットホテルの形態ごとのメリット・デメリット、選び方や利用する際の流れなども解説しています。
ペットホテルとは?

ペットホテルとは、ペットを一時的に預かり世話をしてくれる施設です。
飼い主にとって一時的に世話ができない時ペットの世話をどうするかは大きな問題です。
たしかに短時間であれば留守番させられるかもしれません。
しかし体調が急変したり真夏の留守番させて熱中症になったりする可能性もあります。
そんな問題を解決する選択肢の一つとしてあげられるのがペットホテルです。
ペットホテルは現在全国に約6,000店舗あり、飼い主の5人に1人は利用経験があるといわれています。
そしてペットホテルには利用する人のニーズに合った様々な形態があります。
ここでは、その形態や利点・欠点について簡単に紹介していきます。
ちなみにペットホテルの概要については下記の記事でも詳しく解説していますので併せて読んでいただくと理解が深まるかもしれません。

動物病院が併設しているペットホテル

動物病院では治療の他に動物を預かるサービスを行っている場合があります。
ただし、かかりつけの動物のみが対象の場合がありますので事前に確認が必要です。
- 体調急変時にすぐ診察・治療を受けられる
- かかりつけ医の場合、ペットも行き慣れた場所で、知っている人にお世話されるのでストレスが減る
- スタッフは病院業務が主なので、排泄などで散歩に出る以外は基本的に一日中ケージの中で過ごすことが多い
ペットショップ・ペットサロンが経営しているペットホテル

お世話グッズの購入やトリミングなどで利用するペットショップ・ペットサロンでも、ペットホテルを行なっている店舗が多いです。
- 希望すれば預けている間にトリミングしてもらえる
- ケージの広さが選べたり、フリーにして他の犬と交流できたりと自由度が高い
- 体調不良時にすぐ対応されないこともある
- 緊急時、かかりつけ医ではなく、ペットショップやペットサロンの提携している動物病院にかかる場合がある
ペットホテル専門店

ペットホテル専門店とはペットホテルのみに特化した施設もあります。
スイートルームがあるホテルなど、高級志向のものが多いです。
またペットの性格や飼い主の希望に合わせて部屋の広さやサービスを選択できます。
- 広い部屋でフリーに過ごせたり、散歩の時間が選べたりとペットの過ごし方を選択できる
- ドッグランやスパなどの施設が充実しているペットホテルもある
- 料金が高い
ペットホテルとはペットを預けられる施設で、さまざまな形態があります。
ペットホテルの料金相場とは?それぞれの動物で比較

しかし全く相場がわからない状態では預けるのも不安ですよね。
ここではペットの種類別の相場を解説していきます。
猫のペットホテルの相場

猫は大きさに大差がないので、サイズによる値段の違いはありません。
ケージで過ごせるプランもあれば部屋で自由に過ごせるプランもあります。
料金は1泊2,000〜5,000円台が相場です。
料金には餌やり、トイレ掃除などが含まれています。
また店舗によってはケージが2階建てだったりキャットタワーがあるケージもあります。
しかし臆病な猫や神経質な猫は広いケージだとストレスになることがあります。
そのため逆に狭いケージで隠れられる場所がある方が適している場合もあります。
猫の性格に合わせて、部屋の広さなどを選ぶとよいでしょう。
犬のペットホテルの相場

犬か小型から超大型までサイズが幅広く、使用するケージの大きさが変わってきます。
そのため犬の体重やサイズによって料金が異なります。
犬のペットホテルの相場としては、1泊あたり小型犬(5kg未満)3,000円台、中型犬(5〜20kg)4,000円台、大型犬(20〜40kg)5,000円台、超大型犬(40kg〜)6,000円台となっています。
お世話の内容はケージ内の掃除、餌やり、散歩などです。
店舗によっては散歩の長さを指定することができます。
さらにドッグランを併設している施設では思いきり遊ばせてもらえることもあります。
ハムスターのペットホテルの相場

ハムスターのペットホテルの相場は1泊1,000〜2,000円台です。
基本的には普段過ごしているケージをそのまま持っていき、その中で過ごします。
お世話は水や餌の交換やケージ内の掃除などをしてもらえます。
鳥のペットホテルの相場

鳥のペットホテルの相場は1泊2,000円台です。
一口に鳥と言ってもインコから大型のオウムまで大きさはさまざまです。
大型の鳥の場合、鳥専門の動物病院などでしか預かってもらえないこともあるので事前に確認が必要です。
お世話の内容は水や餌の交換やケージ内の掃除などです。
うさぎのペットホテルの相場

うさぎのペットホテルの相場は1泊2,000円〜3,000円台です。
料金には餌や水の交換、ケージ内の掃除が含まれます。
うさぎは環境の変化に敏感で体調を崩しやすい動物です。
そのためハムスターや鳥と同様、普段過ごしているケージごと預かることが多いです。
他の動物の鳴き声などでうさぎにストレスがかかることが心配な人は、ウサギ専門のペットホテルがおすすめです。
もちろん一般的なペットホテルで預けるよりも料金は上がります。
しかしその分静かでストレスのない環境に預けることができます。
フェレットのペットホテルの相場

フェレットのペットホテルの相場は2,000~4,000円台です。
お世話は水や餌の交換、ケージ内の掃除をしてもらえます。
ペットホテルにより、普段過ごしているケージをそのまま預かる場合もあります。
それ以外であれば広めのケージでおもちゃなどで遊びながら過ごせるタイプもあります。
ペットの種類やサイズ、部屋の種類により料金は異なりますが、小型のペットで1,000〜5,000円台、超大型犬でも6,000円台で預けることができる施設が多いようです。
ペットホテルの選び方とは?

家族同然の大切なペットを他人に預けるのは不安もあるかと思います。
そこで安心してペットを預けられるホテルを選ぶための注意点を紹介していきます。
動物取扱業の登録がされている

動物愛護管理法によりペットホテルを開業する際に自治体への登録が必要です。
また第一種動物取扱業の保管にあたり、第一種動物取扱業の取得が必要です。
この動物取扱業者標識が、施設内に掲示されているかを確認しましょう。
もしこの標識が無ければ無資格・無認可で営業している可能性があります。
そういった店舗は利用しない方が良いでしょう。
ペットの年齢や体調に合わせて選ぶ

まだ幼かったり高齢であったり持病があるペットは急な体調変化を起こしやすいです。
そのためすぐに治療が受けられる動物病院のペットホテルをおすすめします。
特にかかりつけ医の場合、体調の変化にすぐに気づき、スムーズに治療してもらえます。
施設やスタッフの印象がいい

施設に清潔感があることは重要なポイントです。
動物を預かる施設では感染症予防の観点からこまめな清掃や消毒が必須とされています。
掃除が不十分だったり臭いがするなど、不衛生さを感じるペットホテルは避けましょう。
そして働いているスタッフの印象も大切です。
人だけでなくペットにどのように接しているかを確認しておきましょう。
また、ペットの体調不良などが発生した際の対応方法も事前に確認を取りましょう。
オプションサービスの有無

ペットホテルごとに様々な便利オプションがあります。
例えば自宅までの送迎サービスや、24時間ペットの様子を見られるライブカメラ、毎日預かり中の様子や動画を送ってくれるサービスなどさまざまです。
どんなペットホテルであれば自分が安心して預けられ、ペットが快適に過ごせるかを考えてペットホテルを選ぶといいでしょう。
ペットにどのように過ごしてもらいたいか、どんな施設なら安心して預けられるかを考え、ペットが快適に過ごせるようなペットホテルを選ぶといいでしょう。
ペットホテルを利用する際の流れとは?

ペットホテルを利用する前に、予防接種や予約など事前の準備が必要です。
予約までの流れや、どんなことが必要になるのか具体的に解説していきます。
ペットホテルの予約をする

どのような形態のペットホテルでも事前予約は必至です。
ペットホテルによって事前に提出が必要な書類があったり、ペットを一度連れてくることを求められることもあります。
またペットホテルを利用する前に一度施設を見学し、清潔感やスタッフの対応など、ペットホテルの雰囲気を確認しておくことも大切です。
予防接種・ノミダニの駆除

ペットホテルを利用する場合、感染防止のために予防接種が必要になります。
犬は狂犬病予防接種と混合ワクチン、猫とフェレットは混合ワクチンの接種が必要で、ワクチン接種証明書の提出を求められます。
予防接種は数回接種が必要なものや、打った当日は体調を崩しやすいものもあります。
そのため預ける前に接種を終わらせておく必要があります。
また犬・猫・フェレットの場合ノミ・ダニ駆除薬を付けなければならない場合があります。
市販のノミ・ダニ駆除薬ではなく、動物病院などで販売されている動物用医薬品の駆除剤を付けなければならない場合がありますので事前に確認が必要です。
予防接種やノミ・ダニの駆除は、自分のペットだけでなく他のペットの健康を守るためのものなので、必ず行うようにしましょう。
滞在中の食事の準備

ペットホテル滞在中の食事は、いつも食べ慣れているものを持っていくといいでしょう。
ペットホテルによっては食事を用意してくれる場合がありますが、普段と違うものだと食べなかったり、お腹を壊す場合もあるので持参するほうが無難です。
また1回分ごとに小分けにしてラップにくるんで持っていくと、量を一定で与えられ、ペットホテルのスタッフの負担も減るのでお勧めです。
ペットの使い慣れたグッズを持っていく

滞在中のペットの不安を少しでも和らげるため、普段使っている毛布やおもちゃなどを持参するといいでしょう。
普段嗅ぎなれている匂いが近くにあれば、少しストレスが和らぎ安心して過ごせるようになります。
犬の場合いつも使っているリードも預けることをおすすめします。
慣れたリードのほうが犬も安心しますし、サイズの合ったものを使うことは散歩中の逃亡防止の観点からも重要です。
ペットの性格を伝える

同じ動物種であっても、ペットによって性格はさまざまです。
人懐こくてかまってもらえないと寂しがる子もいれば、怖がりで声をかけられるのも嫌という子もいます。
ペットホテルのスタッフも動物の扱いには慣れていますが、短時間で性格を把握するのはなかなか難しいものです。
そのペットがどのような性格なのか、滞在中どのような距離感で接してほしいかなどをスタッフに伝えておくと安心です。
ペットの予防接種や普段使っているものを持参するなど、ペットホテルに預ける際には事前に準備が必要です。またペットの性格などを伝え、どのように接してほしいか伝えられるといいでしょう。
ペットホテルを安く利用する方法とは?

ペットホテルは決して安価ではないので、なるべく安くお得に利用したいですよね。
店舗によっては一定の日数以上宿泊する場合の連泊割引や、複数のペットを預ける場合のグループ割引などを設定しています。
預けたいペットホテルをいくつかチェックし、それぞれどのような割引サービスをしているかを比較して予約するとよいでしょう。
そのほかにもペットホテルの料金が安くなる方法には以下の3点があります。
- 大型連休を避ける
- 部屋のグレードを下げる
- 少し都市部から離れたペットホテルを選ぶ
このように、ペットホテルに預ける時期や部屋のグレード、立地などを考慮すると少し安く利用できるでしょう。
連泊割引などの割引サービスがあるペットホテルもあります。またペットホテルを利用する時期や立地を考慮すると安く利用できます。
ペットホテルの相場のまとめ

ペットホテルの料金の相場や、どのように選べばいいか参考になったでしょうか。
さまざまな種類があるので、留守の間ペットがどう過ごすのか、飼い主の希望やペットの性格に合わせて選べます。
ペットがなるべくストレスを感じずに、快適に過ごせるペットホテルを見つけられるといいですね。
投稿者プロフィール

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ペッツファースト株式会社の店舗にて4年間勤務した責任者を中心に運営。在職時店舗運営、ペットの販売、店内環境整備、ペットの健康管理なども含め、ペットショップ全体の管理を行った経験を持つ。
◆保有資格:動物取扱責任者
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